Case Study No2
多くの企業様にクラウドサービスの
導入支援を行う当社から見た
企業様の課題やクラウドサービスの
選定のポイントを解説致します。
リゾート施設での
資材管理のデジタル化
～早期導入の要望と対応～
リゾート施設の
資材発注の課題
リゾート施設でも「DX」「デジタル活用」などのキーワードで取組を推進するべく検討を進める企業は増加の傾向である。
ただし、国内企業の現状を見るとまだまだオフライン・紙での書類管理・発注作業や資材の在庫管理など従業員が属人的に作業を行っている企業は多い。
リゾート施設という業種・業界の特性から季節変動のある業務量。繁忙期・閑散期がはっきりしている施設も多く、在庫管理や発注管理を熟練のスタッフの経験と勘に頼り、属人化しているところも少なくない。
当社へも、現在の人手不足の世相を背景として、そういった課題を解決したい。というご相談を頂くケースが増えている。また年間を通して業務量が一定ではない業種にとっては、多額なシステムを保持する事は困難であり、結果、 「必要な時に必要な使い方が出来る」クラウドサービスでの検討要件がやはり増加傾向であり、業界のＤＸ推進には必要なキーワードはやはりクラウド活用ではないだろうか。
スキーリゾート施設
運営企業様の場合
当社にご相談頂きましたスキーリゾート運営企業様では、業務のデジタル化を推進したい。という要件のもとご相談を頂いたが、そのための条件は、下記の業務的な課題解決の視点と合わせ重要な要件として「短期間での切り替え」をご希望であった。
短納期での入替のご背景は明確であり、閑散期から繁忙期の間でなんとか業務運用を定着化させたいという事だ。
業務的な課題も明確であった事、クラウドサービス側に一部業務を合わせて頂ける意向があった事が結果的に短納期でのサービス導入が実現した要因であると当社側は考えている。
＜リゾート運営企業様の要望＞
- 各レストハウスを束ねる本部一括発注を実施したい。
- 請求情報の可視化・一元管理化
- 棚卸業務の効率化をしたい。
- 実ユーザーのITリテラシーを勘案し、操作方法のシンプル性や手厚い導入サポートを希望したい。
本質的課題と
最適なソリューション提案
今回のケーススタディから見えてくる本質的な課題は、季節変動による業務量の増減と、熟練スタッフの勘による業務管理の実態ではないだろか。
今後予想される人員不足や採用難を考えれば、属人的なオペレーション改善とデジタル化は必須であると考え、そのためのソリューション活用を提案。
まずはクラウドを活用した受発注システムの導入により、各レストハウスに資材管理の担当を置き業務を行う事を止める。本部側にて一部商品を一括で発注を担うことに業務変更。そうすることで、現場の業務量の負担を減らし、レストハウス全体の発注状況・在庫状況を鑑みて管理が可能に。
また、クラウドを活用しているため、発注後は本部からもフォローしやすくなる。これにより、直ぐに現場にて関連業務の担当を育成する必要もなく、レストハウス全体の業務改善とサービスレベル向上に寄与出来た。
導入ソリューションによる
解決した課題
スキーリゾート運営企業様のご要望であった「各レストハウスを束ねる本部一括発注の実施」は実現。その他ご要望であった請求情報の可視化や棚卸の効率化など、今回導入して頂いた受発注クラウドサービスに既にある機能で解決。
検収した商品のみを請求データに反映することで請求情報の精緻化。紙の請求書を廃止し、クラウドシステム上のデータのみで完結させ、ペーパレスにも貢献。また、繁忙期・閑散期の境目は特に重要になってくる在庫管理も、棚卸機能を使って総合的に管理が可能に。1つのクラウドサービスの導入により、複合的に課題を解決することに成功。
この事例はスキーリゾート施設企業様だけでなく、年間を通した業務の繁閑がある様々な業態・施設、資材の管理を属人化させたくない様々なケースで同課題を解決できるのではないでしょうか。
今回の課題を軸とした
他業種展開について
上記までの事例はスキーリゾート運営企業のケーススタディではあるが、類似する課題をお持ちの企業や業界も多いのでないだろうか。
本質的な課題・問題はどのような業種や業界でも起こり得る事案であると思う。「資材の管理が属人化している」「労務工数を関連業務にかけたくない」など実際に当社に来るご相談依頼も、業務繁閑はリゾート施設ほどはっきりはしていないが、繁忙期は存在したり、企業内の施設毎でも作業量が異なるなど
類似するケースは多い。
当社としても、今回ソリューション・活用手法は、様々な企業様にご紹介とご提案をしていくつもりだ。ただし、今回のケーススタディーでさらに深掘りするべき点もあると考えている。より進行した「業務の無人化」だ。今回のソリューション利用では、IoTのデバイスの活用、例えば重量センサーを活用した資材の棚卸管理から発注までを無人化するなどの点までの検討には至っていなかった。短納期でのソリューション展開が必要条件であったからだ。
現場に新しい機材やソリューションを展開するには相応の時間を要する事が念頭にあったためだが、今後はさらなる効率化や無人化をテーマにリゾート施設企業様には、導入ソリューションのサポートをしつつ、新しいご提案を続けていく。 今後は倉庫内の運用と受発注領域のデジタル化を推進しつつ、業務改善に留まらない事業領域の拡大、EC(electronic commerce)領域への事業拡大も視野に取り組まれている。当社も自社クラウドブランドの利用のご支援を継続しつつ、食品卸企業Ａ社様の事業拡大に向けたIoT活用について幅広くご提案を続けたい。